〇今後、要工夫
今回も、ペンチレースのお仕事を頂きました。
ありがとうございます。
支給頂いた材料
SUS430 Φ8(磨き) 長さ564mm(ポンス切り)
数量
281個
形状
全長そのままで、両端をΦ4.85、
長さ22.5mmに背切ります。
おそらく、ピーターマンが得意の加工でしょうが、
うちは、ペンチレースで頑張ります。
Φ4.85の図面公差は、0~マイナス0.1mmですが、
先方さんより、0~マイナス0.05にと指示がありました。
ローラーパックという工具を使って加工すれば、スムーズに加工できるのですが、
十数年ほど前に、知り合いに譲ってしまいましたので、手元にはなく、工具屋さん、機械屋さんに聞いても、とっくに廃盤で、在庫もないと言われました。
それならば作るしかありませんが、今回は納期的に無理なので、
なんとか工夫して281個加工しました。
●センターを受けてないんで、先が逃げます。
●荒と仕上げ、同じバイトで加工するので、研ぎ方が難しいです。
バイトが、思うように切れないので、ためしに旋盤に付けて削ってみると問題なく加工できますが、ペンチにつけるといまいちです。
久々に、研いでは削り、また研いでは削りの悪戦苦闘でした。
先輩職人方の、昔の「ろくろ」の技術、やはり改めて、すごいと思いました。
機械的剛性や各部のガタ、送りの方法(単に手動か自動かではなくその方法)など、性能が劣る機械ほど、ほんの少しのことで、大きく響いてきます。
「性能の劣る機械を使ってるほうが、職人としての、腕は上がるのでは」
と改めて再確認しました。
ちなみに、市販のチップ取替えのスローアウェーバイトでは、全くうけつけませんでした。すごくいい勉強させてもらいました。
先方さんより、寸法違いで、同じような品物が数種類あるとお聞きしましたので、早急に、能率の上がる方法を考え、次の受注につなげたいと思います。
後ろは、スピンドルにNCナイロンを入れて受けてます。
(追伸)
時間がかかったことより、
思うようにバイトが研げない事が悔しかった。
年齢による、目の衰えが致命的です。
うまくいかなかったバイトを、
老眼鏡に数種類の虫眼鏡を駆使し、ようやく
「ここか」
と解るが、
グラインダーでは、老眼鏡のみ・・・
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